真性包茎とは、包皮が亀頭を完全に覆っており、手でむこうとしても亀頭が露出しない状態を指します。仮性包茎のように自力でむけることがなく、包皮の先端が狭いために亀頭が外に出せないのが特徴です。日本人男性の中でも比較的少数ですが、医療的な治療が必要とされるケースに分類されます。
真性包茎の最も大きな問題は、包皮の内側に汚れや恥垢（ちこう）がたまりやすく、細菌が繁殖しやすいという点です。通気性が悪いため、炎症やかゆみ、赤みなどが生じやすく、慢性的な包皮炎や亀頭炎を繰り返すこともあります。さらに、放置しておくと臭いが強くなったり、尿の通りが悪くなったりする場合もあります。
また、勃起時に皮が強く締めつけられるため、痛みを伴うことがあります。性交時に亀頭が露出しないまま摩擦が生じると、痛みや違和感を感じやすく、性的な悩みにつながることも少なくありません。こうした状態が続くと、性行為そのものが困難になるケースも見られます。
衛生面や機能面の問題だけでなく、真性包茎は心理的なストレスの原因になることもあります。見た目のコンプレックスを抱えたり、他人に知られるのが恥ずかしいと感じたりする人も多く、精神的な負担が積み重なることがあります。そのため、泌尿器科で診察を受け、適切な治療を検討することが大切です。
真性包茎の治療には、手術（包皮環状切除術）が一般的に行われます。これは、包皮の余分な部分を取り除き、亀頭を自然に露出させる手術です。手術時間は比較的短く、日帰りで行えるクリニックも多いです。術後は衛生的にも清潔を保ちやすくなり、炎症や痛みの再発を防ぐことができます。
まとめると、真性包茎は包皮が亀頭を覆い、全くむけない状態で、衛生・健康・心理の面で問題を引き起こす可能性がある症状です。早めに医師に相談することで、安心して改善へとつなげることができます。
