「おしっこが出きらない気がする…」その原因は?
排尿後に「まだ残ってる感じがする」「パンツに尿が少したれる」という悩み。
年齢に関係なく、包茎の男性に多く見られる症状です。
この“残尿感”は、実際に尿が膀胱に残っている場合と、
出し切っているのに感覚的に残っているように感じる場合があります。
どちらのケースでも、原因を整理すると次の3つが考えられます。
- 排尿の勢いが弱く、出しきれない
- 尿道内に少量の尿が残る
- 包皮や陰茎の構造によって、尿が溜まりやすい
では、包茎はどのように関係しているのでしょうか。
包茎によって残尿が起こりやすくなる理由
① 包皮が尿の出口を覆っている
包茎の場合、排尿時に包皮が亀頭を覆っているため、
尿がまっすぐに出にくく、包皮内に尿が溜まりやすくなります。
特に軽度の仮性包茎では、
排尿中に皮が戻ってしまい、尿の流れが一時的にせき止められることがあります。
結果として――
尿が皮の中に残ったり、下着を上げたときに“タラッ”と出てしまうことがあるのです。
② 亀頭が露出していないため、尿道口のコントロールが弱い
包皮が常にかぶっていると、
亀頭や尿道口まわりの筋肉がうまく働かず、
「尿をきちんと出し切る感覚」が鈍くなりやすいとも言われています。
③ 衛生状態の悪化による軽い炎症
包皮の内側に尿が溜まりやすい状態が続くと、
細菌が繁殖しやすくなり、尿道炎や包皮炎を起こすことがあります。
この炎症によって尿道が軽く腫れたり、違和感が残って「残尿感」と感じる場合も。
本当の「残尿」とは違う?
実際に膀胱内に尿が残っている“真の残尿”は、
前立腺肥大や神経の障害などが原因のケースが多いです。
しかし、**包茎の人が感じる残尿感の多くは「感覚的なもの」**です。
つまり、膀胱には残っていないけれど、
尿道や包皮の中に「数滴の尿」が溜まっているだけの状態。
これは医学的に「尿滴下(にょうてきか)」と呼ばれます。
包茎によって皮の中に尿が留まりやすいため、
排尿後に「残っているような感覚」を起こしてしまうのです。
残尿感を減らすためにできること
① 排尿後に軽く絞るようにする
尿道の奥に残った尿を出すために、
排尿後にペニスの根元から先端に向かって軽くしごくようにすることで、
残尿を減らすことができます。
② トイレットペーパーで拭く習慣をつける
少量の尿が皮の中に残っても、
清潔に保てば炎症のリスクは下がります。
外出先でも、ティッシュで軽く拭くだけでかなり違います。
③ 包茎を改善する
包茎が原因で尿が皮の中にたまっている場合、
根本的な改善には包茎手術が最も確実な方法です。
手術によって亀頭が常に露出し、尿の通り道がまっすぐになることで、
尿が皮の中に残らなくなり、残尿感も自然と解消されることが多いです。
放置するとどうなる?
包茎による残尿感を放置すると、以下のような問題につながることもあります。
- 包皮の中で雑菌が繁殖 → 臭い・炎症の原因に
- 尿道口が炎症で狭くなる
- 排尿後の不快感・ムレ感が続く
とくに「残尿感+痛み」「残尿感+発熱」などがある場合は、
尿道炎や膀胱炎を起こしている可能性があるため、
泌尿器科での診察が必要です。
包茎と残尿感には“間接的な関係”がある
包茎そのものが残尿を起こすわけではありませんが、
皮が尿の出口を覆っていることで、尿が残りやすくなるのは確かです。
- 排尿後に尿がたれる
- 下着がいつも少し濡れている
- 尿が残った感じが続く
こうした症状があるなら、
一度包茎専門クリニックで相談してみるのがおすすめです。
「軽度の仮性包茎でも残尿が起きることがある」ため、
手術によって清潔さと快適さを取り戻せるケースも少なくありません。

