カントン包茎はどんな症状なのか

カントン包茎とは、包皮が亀頭の後ろで強く締めつけられ、元の位置に戻らなくなってしまう状態を指します。医学的には「嵌頓包茎(かんとんほうけい)」と呼ばれ、仮性包茎や真性包茎のように軽度な状態とは異なり、緊急性のある症状とされています。

カントン包茎の主な特徴は、包皮を無理にむいたときに、包皮の根元部分が亀頭の後ろで輪のように食い込み、血流が悪くなってしまうことです。初めは軽い違和感や痛みを感じる程度でも、時間が経つにつれて腫れがひどくなり、亀頭が紫色に変色してしまうことがあります。放置すると、血流障害によって壊死(えし)が起こる危険もあるため、非常に注意が必要です。

この状態になる原因としては、包皮口が狭いまま無理に皮をむいたり、性行為や自慰中に包皮が引っ張られて元に戻らなくなったりするケースが多いです。特に、仮性包茎の人が「むけるから大丈夫」と思って強引に皮を引いた際に発症することがあります。

カントン包茎は自然に治ることは少なく、無理に戻そうとするとさらに腫れや痛みが悪化することがあります。応急処置としては、冷やしたり、腫れを軽く押しながら元の位置に戻すことを試みることもありますが、自己判断で行うのは危険です。多くの場合、泌尿器科で医師による処置が必要になります。

医療機関では、まず腫れを抑えるための処置や麻酔下での整復が行われ、重度の場合は手術が必要になることもあります。再発防止のためには、包皮を適切な大きさに整える包茎手術を勧められる場合もあります。早期に治療を受けることで、痛みや腫れが長引くのを防ぐことができます。

まとめると、カントン包茎は包皮が亀頭の後ろで締めつけられ、血流障害を引き起こす危険な状態です。強い痛みや腫れを感じた場合は、すぐに泌尿器科を受診することが何より大切です。自己判断で放置せず、早めの対応が健康を守るポイントです。